苦手な野菜の上位に必ずランクインするピーマン。筆者は、小学校で食育講演をするときに、いつも、好きな野菜、苦手な野菜のアンケートを子供たちに取ります。結果は必ずどこの小学校でもピーマンかゴーヤが1位、2位を争います。嫌われがちなピーマンですが、実は、カロテンやビタミンCが多く栄養豊富な野菜です。ピーマンが苦手なお子さんでもおいしく食べてもらえるように4つのポイントに分けてお伝えします。

切り方に着目

子供にピーマンを食べてほしいと思ってやりがちなのが、みじん切りにしてハンバーグなどのひき肉料理に混ぜる方法。みじん切りにすると断面が多くなり、ピーマンの苦味やエグミが外に出やすくなり、ピーマン独特の特徴が誇張されてしまいます。また横方向に繊維を断ち切る薄切りもおすすめできません。なぜかというと、ピーマンの繊維質は縦方向に走っているため、繊維を断ち切ることによりみじん切りの時と同じことが起こるからです。おすすめの切り方は、縦方向に切ること。チンジャオロースなど、ピーマンを千切りにして肉と油と一緒にさっと炒めるとピーマン特有の風味や苦味は感じにくく、食感もよくておいしくいただけるでしょう。

お肉と一緒に調理

子供たちが好きな肉と一緒に調理する「ピーマンの肉詰め」はとてもおすすめです。先ほども書いた通り、ピーマンのクセが出にくい切り方である縦半分に切り、種とヘタを取り除きます。内側に茶こしで小麦粉をまんべんなく振り、ハンバーグの肉種を詰めます。そのままフライパンで両面を焼いてケチャップやソースで味付けしてもおいしいです。また、それでもピーマンは苦手というお子さんは、さらにパン粉をつけて、フライにするとピーマンの独特の風味は少なくなり、お肉の旨みとフライの香ばしさで食べてくれることでしょう。
油で調理することにより香ばしくなり、ピーマン独特の風味や苦味を感じにくくなります。ピーマン以外の野菜でも同じ効果が期待できるので、ぜひ試してみてくださいね。

緑ピーマンよりも赤ピーマンからチャレンジ!

緑ピーマンは実は未熟果。収穫せずにそのまま置いておくと、熟して赤ピーマンになります。
赤ピーマンの方が、甘味が出て、カロテンやビタミンC、Eも増します。栄養価的にも、味覚的にもおすすめです。緑ピーマンが苦手なお子さんは、赤ピーマンから試してみるのもいいかもしれません。

苦みの少ない「TOM-VEGEピーマン」と「こどもピーマン」とは

苦味の少ない「TOM-VEGEピーマン」(JA十和田おいらせのミネラル栽培野菜)と「こどもピーマン」(種苗会社のタキイ種苗が開発)をご紹介いたします。
まず、「TOM-VEGEピーマン」について。「野菜嫌いの子どもをなくしたい」という思いから、中嶋農法の「ミネラル栽培」の考え方を基に開発された野菜です。種まきをする前の畑の土を機械で分析して、ミネラル成分を調整した土にします。健康的な土で育つので、苦味が少なくてミネラル成分値が高く、子供も食べやすいおいしいピーマンに育ちます。
次に「こどもピーマン」は、実際に「苦味が少なく、子供でも食べやすくて美味しいピーマンを作りたい」という思いから、「こどもピーマン」と名付けられたピーマンです。辛くて有名な「ハラペノ」という唐辛子が元となっています。日本ではその強烈な辛さで有名ですが、メキシコ向けトウガラシを育成して検定を重ねる途中で、偶然にも全く辛くない個体が見つかりました。この個体から日本に向く「こどもピーマン」の育成を開始しました。従来の緑ピーマンに比べて、苦味が少なく、独特のピーマンの香りも控えめでカロテン、ビタミンCも多いのが特徴です。
このように、最近は苦味の少ないピーマンが開発されてきています。どうしてもピーマンが苦手なお子さんはこのような食べやすいピーマンを試してみるのも一つの案だと思います。

フードコーチ情報

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北川みゆき
管理栄養士、米国NTI認定栄養コンサルタント、米国Phytomedic Labs認定酵素・栄養セラピスト、野菜ソムリエプロ、受験フードマイスター養成講座講師、 ホリスティック栄養セラピーNature(ナチュレ)代表、NPO法人日本食育ランドスケープ協会理事 詳細はこちら

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