手洗いもうがいもマスクもしているのに、いつも風邪を引いてしまう……。そんな時は、体の中からの防御が足りていないかも!?目・鼻・口など、外界と接する部位からウイルスなどの異物が体内に入るので、粘膜の潤いを保つことも重要です。免疫力を高めるために、風邪の季節に積極的に取りたい栄養素・ビタミンACEについてお伝えします。

栄養素単体に頼らない土台が大前提!

ビタミンACEについて語る前に、大前提として「この栄養素だけをとれば良い」と考えないことが必要です。もちろん不足すると健康を損ねる可能性が高い栄養素もありますが、必要なエネルギー量がとれていて、エネルギーの内訳バランスが整っていること(例 脂質の比率が高くなりすぎていないか)、つまりエネルギーの量と質が良いこと、さらには、1日3回以上の食事でリズムよく胃腸が動いているか、消化不良にならないようよく噛んでいるかなど、食べ方に偏りがないかも気をつけることが大切です。土台が整ったら必要な栄養素、ビタミンACEの出番です!

そもそも、ビタミンACEって何?

ビタミンA

動物性食品に多いレチノールやレチナール、レチノイン酸を総称したもの。植物中の黄色素・βカロテンなどのカロテン類は、体内でビタミンAに変わります。皮膚や粘膜の健康を保つ、暗い場所での視覚機能を正常に保つなどの働きがあります。脂溶性のため体内に蓄積しやすく、過剰摂取で健康障害を起こす可能性がありますが、レバーやうなぎ肝などを大量に食べない限り食品からの過剰摂取はあまり起こりません。マルチ系サプリメントでの摂取に注意しましょう。
おすすめ食材:レチノールは動物性食品(うなぎ、レバー、卵、乳製品など)に、βカロテンはほうれん草、かぼちゃ、にんじんなどの緑黄色野菜に多く含まれます。

ビタミンC

老化を促進する活性酸素から体を守る抗酸化作用、コラーゲンの合成に利用され血管の弾力を保つ働き、メラニン色素の生成を抑え日焼けを予防する働きがあります。ストレスや喫煙で消耗しやすく、水溶性でとりだめができないのでこまめに摂取する必要があります。なお、植物性食品の鉄分(非ヘム鉄)はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。調理での損失を防ぐには、断面積を大きくして水にさらさない(例 キャベツは葉のまま洗ったり冷水につけたりしてから千切りに)、加熱に弱いため生で美味しい食材を活用すると良いでしょう。
おすすめ食材:野菜や果物に豊富で、ブロッコリー、カリフラワー、パプリカ、かぶの葉、いちご、キウイフルーツ、かんきつ類、じゃがいも、さつまいも など
※いも類のビタミンCはでんぷんに包まれており、加熱しても壊れにくいとされています。

ビタミンE

脂溶性ビタミンでトコフェロールとトコトリエノールの総称。細胞膜に存在し正常な機能を保ちます。高い抗酸化力で食品中の不飽和脂肪酸や悪玉とされるLDLコレステロールのなどの酸化を防ぎ、動脈硬化を遠ざけて血管や細胞を健康に保ってくれます。また、赤血球を壊れにくくする働きがあります。
脂溶性ビタミンの中では体内での蓄積はそれほど多くないと言われていますが、過剰症が全く起こらないとは断言できないので、摂りすぎには注意が必要です。
おすすめ食材:ナッツ類(塩分無添加が良いでしょう)、大豆、植物油、かぼちゃなどの緑黄色野菜

このメニューでたっぷりACEをとろう!

カラフルメニューを意識しましょう!

緑黄色野菜はビタミンACEが比較的多く、料理に彩りを加え食欲を増進させます。野菜嫌いのお子さんにも、「この色は元気になるよ!」「美人の素がたくさんだよ」とカラフル=栄養素が豊富というプラスのイメージを伝えてみてください。野菜を星やハートなどに型抜きすると楽しく美味しく見せる工夫につながります。

油を味方に!

脂溶性のビタミンAとEは油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。揚げ物・炒め物での調理や、ドレッシングに新鮮な油を活用してみてください。なお、ビタミンCはドレッシングにかんきつの果汁を絞るなどして、非加熱で加えれば損失を抑えら得ます。

つまめる“おやつ”でプラス!

水溶性ビタミンはまとめどりには向かないため、ちょこちょこ補給するのがベスト。生で食べられる野菜や果物はビタミンCの損失が少なく済み、プチトマトやフルーツなど手軽につまめるものを常備しておくと良いでしょう。

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國枝加誉
管理栄養士・健康食育シニアマスター・一汁一菜研究家
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