「寝る前に●●を食べると眠れるようになる」という情報を目にする機会が多くあります。寝付きが悪い方にとっては藁をもつかむ思いで実践されている方も多いことと思います。食べ物は体内に入ると消化吸収により栄養素を体内にとり入れて、代謝(利用)しますので、食べてすぐに体に影響が出る、というケースは少ないものです。特に眠る前に食べれば、消化吸収するために胃腸が働きますので、安眠は妨害されてしまいます。

安眠のために牛乳を飲むときは、タイミングが大切

寝る前に牛乳を飲むと安眠に就ける、そんな話を耳にしたことがありませんか。牛乳に豊富に含まれている「トリプトファン」という成分が、眠気を誘うホルモン「メラトニン」の材料になることから、そのように言われるようになったようです。しかし、この情報は都市伝説!トリプトファンがメラトニンに変わるまでには時間を要しますので、飲んで直ぐにメラトニンには変わらないのです。牛乳を眠りに活かすためには「いつ」飲むのかがポイントになります。

牛乳に豊富なトリプトファンがメラトニンに変わるまで

トリプトファンが体内にとり入れられると、ビタミンB6やナイアシン、葉酸、鉄といった栄養素を利用して、トリプトファンがセロトニンに合成されます。セロトニンはマグネシウムという栄養素を利用して、夜、メラトニンを合成します。つまり、トリプトファンがメラトニンに変わるまでに半日以上の時間がかかりますので、メラトニンの合成という点では、朝、牛乳を飲むことがお勧めのタイミングになります。牛乳には、トリプトファンから、メラトニンを作る際に必要な栄養素も含まれているのも嬉しいところです。
ビタミンB6が豊富な食材(緑黄食野菜やカリフラワー、サツマイモなど)と一緒にスムージーにしたり、ポタージュやシチュー等のスープにして飲むのも良いですね。
また、朝、歩くなどのリズム運動をしたり、朝起きて日差しを浴びることで、夜のメラトニン合成も高めると言われていますので、日中は室内に籠らずに、外出することもお勧めしたいものです。通学や通勤で外を歩かれる方は、その時間も安眠のための大切な時間になります。通学や通勤で歩く距離が短い方は、駅等では階段を使うようにしょう。

寝る前にお勧めの飲み物

ルイボスティーやハーブティー、白湯はカフェインレスでお勧めです。特にカモミールティーの香り成分に安眠効果があると期待されています。なかなか眠れない、ぐっすり眠れない、という方は、入眠儀式を作るとよいと言われています。ハーブティーや白湯等を飲むことを入眠儀式にするのも良いですね。眠る前は部屋の照明をオレンジ色のぼんやりした照明の下、できるだけリラックスして過ごすことも質の良い眠りにつながります。牛乳に豊富に含まれるカルシウムはリラックス効果があるとも言われていますので、リラックスするという点では、眠る前にホットミルクを飲むことも良いかもしれません。リラックスできる入眠儀式を作ってみてはいかがでしょうか。

フードコーチ情報

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篠原絵里佳
管理栄養士/日本抗加齢医学会認定指導士/野菜ソムリエプロ/睡眠改善インストラクター/上級睡眠健康指導士
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